COP28 アラブ首長国連邦

2023年11月30日から12月13日まで、アラブ首長国連邦 ドバイにおいてCOP28(国連気候変動枠組条約締結会議)が開催されました。

毎年、温室効果ガスの排出削減目標や気候変動対策について議論されている会議です。
パリ協定の目標達成に向けた世界全体の進捗を評価するグローバル・ストックテイクに関する決定、ロス&ダメージに対応するための基金を含む新しい資金措置制度の大枠が決定し、採択されました。

また、COPで初めて「化石燃料からの脱却」にむけたロードマップが承認されました。
残念ながら、石油、石炭、ガスの段階的廃止はまだ合意に盛り込むには至りませんでした。

新たな削減目標

年々激しくなる気候変動に対し、1.5℃目標の維持には緊急な行動が必要であり、
世界全体の温室効果ガスの排出量を
2030年までに43%
2035年までに60% 
削減する必要があると改めて認識されました。

世界冷房誓約の合意

化石燃料からの意向を加速するために、冷房機器関連の二酸化炭素排出蝋を2022年と比較して、最低68%削減する事、遅くとも2030年までに新しい空調機器のエネルギー効率評価の世界平均を2022年と比較して50%向上させるなど、厳しい目標が設定されました。

再生可能エネルギー

2030年までに世界の再生可能エネルギー発電容量を3倍に、省エネ改善率を世界平均2倍にするなど具体的な案も採択されました。

次回に向けて

全体としては、1.5℃目標の実現に向け、様々な採択や合意ができたことは今回の大きな成果となります。
第1回グローバル・ストックテイクの成果文書が出たことで、各国は2025年までに2035年までの次期目標を立てることになりなります。

日本は今回も化石賞を受賞しました。
これで2025年から4回続いての受賞となります。
理由は気候変動の原因である化石燃料の消費量が多いためです。
日本政府は対策として、火力発電に使用する化石燃料に水素とアンモニアを混ぜ、温室効果ガスを抑制するとしていますが、大きな成果が出ていないこと、政府が化石燃料に費やす公的資金が世界最高額となっていることも挙げられます。

日本政府は2023年から脱炭素に向けた「デコ活」を行っています。それぞれの立場でできる省エネを考えるきっかけとなるかもしれません。

次回、COP29は2024年11月 アゼルバイジャンで開催の予定です。

COP28公式サイト
https://www.cop28.com/

COP28 ジャパン・パビリオン
http://copjapan.env.go.jp/cop/cop28/

デコ活 くらしの中のエコろがけ
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/
2022年10月25日発足