COP25 マドリード
2019年12月2日~15日までスペインの首都マドリードで開かれた2019年国連気候変動枠組条約、COP25が閉幕した。
2020年にスタートする地球温暖化対策の国際枠組「パリ協定」の運用ルールを決める事が最大の目的だったが、米国の協定離脱をはじめ議論は紛糾。
先進国の中で目立って石炭火力発電の使用が多いとされる日本にも世界中からの非難が集まり、なおかつ梶山経済産業省大臣が「石炭火力発電など化石燃料の発電所は選択肢として残していきたい」との発言がCOP25 の交渉を後退させるとして世界中から非難を浴び、結果、会期中2度にわたってNGOによる化石賞を贈られるなど、今後の課題がクローズアップされた会議となった。
パリ協定では産業革命前からの世界的気温上昇を1.5~2度未満に抑えるという削減目標を掲げているものの、各国の目標を合計しても達成できないことが明らかとなり、再度目標の引き上げを呼びかけたが、各国の思惑が交錯しまとまらず、結論を2020年のCOP26へと先送りする結果となった。
世界各地で温暖化の影響とみられる災害が相次いでおり、水没の危機にさらされている島しょ国、途上国、欧州連合などが積極的な削減を望む一方、排出量の多い中国・インドなどはこれに反対し、結果、各国の判断にゆだねるにとどまった。
COP26は2020年11月 イギリス グラスゴーで開催予定。