COP23 ドイツ・ボン
2017年11月6日~17日まで、ドイツ・ボンにおいてフィジーを議長国としてCOP23が開催されました。
トランプ大統領によりアメリカ合衆国が離脱するなか、2016年11月4日に発行した地球温暖化対策に取り組む国際的な枠組み「パリ協定」をどのように進めていくかを各国首脳が顔を合わせて議論されました。
1. パリ協定の実施指針
COP23では、パリ協定の実施指針に関して日本が重視する「2020年以降の温室効果ガス削減目標(NDC)」「透明性枠組み」「市場メカニズム」などを中心に技術的提案を行い、2018年の採択に向けて技術的な作業をすすめるためにそれぞれの議論の状況に応じ、各指針のアウトラインや要素が具体化された。
2. タラノア対話について
2018年の促進的対話(以下タラノア)のデザインについて、議長国とのコンサルテーションが行われた。
日本は2020年のNDCの提出・更新に向けて議長国をサポートし議長国のリーダーシップによる今次会合でのデザイン完成に貢献した。
3. グローバルな気候行動の推進
各国閣僚級との対談を実施し、各国が一致して温暖化対策に取り組む力強いメッセージを出していくことが必要であると述べた。
日本政府はイベントブース、ジャパン・パビリオンを開催し、日本の気候変動対策支援イニシアチブ2107、Innovation for Cool Earth Forumによる日本のイノベーション技術のロードマップ発表をはじめ、国・各種機関・組織、研究者などの取り組みの紹介や議論を行うイベントを多数開催し、気候変動対策に関する日本の貢献度について紹介した。
来年のCOP24でのパリ協定の実施方針の採択に向けたCOP23での交渉の進展や、議長国フィジーによるタラノア対話の基本設計の取り組みに貢献する胸を表明。
これまでの日本の世界への貢献や取り組み、非政府主体の取組支援、IPCC総会の日本開催誘致などを表明し、気候変動対策に係る情報透明性の向上を支援する「コ・イノベーションのための透明パートナーシップ(見える化パートナーシップ)」の設立と、その一環として「透明性のための能力開発イニシアチブ(CBIT)」への500万ドルの拠出、全世界の温室効果ガス排出量を観測するための人工衛星「いぶき2号」の打ち上げによる取り組み強化等を表明した。
2020年において、気候資金を1000億ドル供与する目標に向けての進捗が各国により確認された。適応資金については2018年パリ協定下で役割を果たすとの決定に向け、建設的議論が行われた。
次回COP24は、2018年12月 ポーランド・カトヴィツで開催される。
2018年および19年のCOPにおいては、すべての国の2020年までの取り組みについて対話行うことが決定され、さまざまな内容について初めて具体的な作業にむけてのCOP決定が採択された。